血液透析(HD)・腹膜透析(CAPD)・腎移植
腎臓不全治療の3つの選択肢の違いと特徴
慢性腎不全の末期になっていよいよ自分の腎臓の働きが落ちたら、
透析か移植が必要となります。施設へ通って週3回治療を行う血液透析(HD)と、自宅で自分の腹膜を使う腹膜透析(CAPD)と腎移植があることはご存知と思いますが、3つの各々の特徴など、2003年2月に紹介したものを再度ご紹介します。
過日行ったアンケート調査の自由記述欄で、多くの方から3つの治療法の比較を知りたいとのご要望を受けて、太田和夫先生のご了解のもと、時間も経っていますので再録しました。
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HD |
CAPD |
腎移植 |
特徴は? |
体外で装置を用いて血液をきれいにする |
お腹に液を出し入れして血液をきれいにする |
正常に機能する提供者の腎臓を外科手術によって移植する。腎移植には2種類ある
・生体腎移植
家族から2つの腎臓のうち1つをもらう
・献腎移植
亡くなった人の腎臓を提供してもらう |
移植に先立ち、多くの検査が必要 |
| 透析場所 |
透析施設 |
自宅や職場など、どこでも |
| 操作をする人 |
病院スタッフ |
あなた自身または家族 |
| 通院回数 |
週3回 |
月1〜2回 |
| 透析時間 |
1回当たり4〜5時間(週約12時間) |
連続的に毎日4〜5回バッグを交換 |
| 事前に行うアクセス手術 |
シャント造設術 |
カテーテル挿入術 |
| 透析時の痛み |
あり(穿刺時) |
なし |
| 教育期間 |
0〜4週間 |
2〜3週間 |
| |
| 体調は? |
短時間で透析するため直後はだるい |
毎日連続的に透析するためラク |
生着すれば透析などのすべての時間的制約から解放される、ただし、免疫抑制剤は一生飲み続ける必要がある。 |
| 水分・老廃物の体内移動 |
大きい |
小さい |
| 心・血管系への影響 |
大きい |
小さい |
| 尿量の維持 |
導入後、急速に減少する |
比較的長く継続される |
| 注意すること |
シャント部の感染 |
カテーテル周囲や腹腔内の感染 |
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| 食事は? |
制限が多い |
尿量があれば制限が少ない |
制限が少ない |
| 水分 |
制限あり |
制限あり |
制限なし |
| 塩分 |
制限あり |
制限あり |
制限なし |
| カリウム(野菜、果物など) |
制限あり |
制限が少ない |
制限なし |
| リン |
制限あり |
制限あり |
制限なし |
| 糖(ごはん、麺類など) |
適切な量をとる |
制限あり |
適切な量をとる |
| たんぱく質(肉類、豆腐など) |
やや少なめにとる |
やや多めにとる。低栄養に注意!(1日6〜8g失う) |
適切な量をとる |
| |
| 日常生活は? |
制限が多い |
制限が少ない |
制限なし |
| 透析中の活動性 |
透析中は拘束される |
バック交換時以外は自由行動 |
制限なし |
| 旅行・レジャー |
透析施設がないところでは困難 |
制限が少ない |
可能 |
| スポーツ |
可能 |
過激なものは避ける |
可能 |
| 入浴 |
透析日は避ける |
若干不便だが湯船にも入れる |
可能 |
| 自己管理 |
日常的に重要 |
日常的に重要 |
日常的に重要 |
| 社会復帰 |
不利(時間的な拘束が多い) |
有利(生活リズムに合わせた透析が可能) |
有利(日常生活の拘束時間がほとんどない) |
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| その他 |
在宅透析という方法もある |
機会を用い、夜間治療するAPD療法もある |
血液型が異なっても移植できるようになった
移植を希望しても、献腎が少ないため、死体腎移植はなかなか望めない |
| 治療の継続期間 |
シャントにも寿命がある(低血圧によるシャント閉塞など) |
長期例では腹膜機能が低下することもある(被嚢性腹膜硬化症など) |
| アクセスの交換 |
人工血管を移植したり、カテーテルを挿入することもある |
カテーテルを交換することもある |
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HDでも、今号でご紹介している芳野さんのように、家庭で行う在宅透析も少しずつ増えてきています。またCAPDでも、夜寝ている間だけ行うAPDを選択する方も増えてきました。
またCAPDとHDの併用(保険の点数の関係で今はかなり難しい)も出てきています。
どの治療法を選択するか、ご自分の性格、仕事や家庭環境、体質などを考慮して、主治医とよく相談して、自分にもっともふさわしい治療法を選んでください。
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